第2章 生活と議員活動の両立は可能か (1)時間の使い方の最適化

男性議員でも女性議員でも、議会人としての行動における時間の使い方は大変重要です。
特に女性議員が受け持つ家庭での役割は大きいはず。子育て、介護、女性の得意分野での期待感は家庭の中でも大きいことでしょう。
女性の校長先生がおられますが、私の知る限り100%配偶者がご養子、実父母とのご同居の世帯です。女性が管理職をお勤めになるには、実父母の助けが必要ですね。「学校の子は自分で育てたけれど、自分の子は祖父母に育ててもらった」と親しい方が言われます。

掛川市の場合、9時30分以前には議員の公務はありません。議会や委員会の始まりはその時間です。ですから、会社等勤務の8時、8時30分、9時等の始業時間よりもはるかに時間的余裕があります。そのため、7時30分に学校へ子供を送り出し、8時50分に祖父母をデイサービスのお迎え車へおのせし、それから、自分は議会へ向かうという連続技ができるのです。綱渡りのような毎日ですが、出来ないことはありません。私の場合、夫が単身赴任をしていたので、全て私の役割でしたので、時間を適正に使い切ることが大切でした。(そのかわり、単身赴任先の夫の家の掃除やアイロンかけなどは夫のお仕事であり、夫が同居していないから戸塚はそれができたという酷評を受けたこともありました。)
夕方17時、遅くも18時には議会は終わってしまいます。土・日曜日に議会や委員会はありません。1年に5回の議会があって、1議会中、公務として拘束されるのは、1日~10日前後。ですから会社員よりも随分勤務としての拘束時間は少ないものです。
では議会活動ではなく、議員活動はどうでしょうか。議員として探求するテーマの学習やまとめ、次回の質問の資料集めや視察、などなど議員活動は自分で組み立てられますし、自分で予定が立てられます。すべて自分で考えて行動時間が決められるので、時間を最適化できれば、十分男性議員と同じように活動ができるのです。

困らないか、と言われれば嘘になります。子供が小さな時には、議員視察の宿泊を伴う行事には閉口しました。冷蔵庫にすぐに食する調理品を詰め込みますが、心配です。介護の高齢者にも申し訳ない状況になりますので、近親者にお留守番と家族のお世話をお願いしたこともありました。こんな綱渡り武勇伝?みたいなものは、どこの議会の女性議員でも持っておられることでしょう。私など高齢者の同居で様々なことがありましたが、夫や子供が病気もせず健やかだったことで、運が良かったのだと思います。
昔よりも、介護保険制度、子育て支援制度も拡充されていますので、時間の使い方さえ最適化できれば、年々楽に活動できるのではないかと推察します。

会社員が議員になれる時代になると、夜間議会などが市議会でも始まり、また活動しやすくなりますね。時代が求める方向へ制度も変わっていきます。次世代の議会はどうあればいいのか、議会で活発に議論してほしいものです。

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